九重火山は火砕流(破砕された固体マグマと高温火山ガスの混合物)を噴出する大きな噴火活動を地質時代に3回行ったといわれています(約14万年前、約8万年前、約4万年前)。

 それらの火砕流堆積物は九重火山の周辺に厚く堆積しています(場所によっては20mを越えるものもあります)。この最後の火砕流噴出後、地下のマグマはゆっくり冷えつつあると考えられます。

 現在でも九重火山の地下7km以深には溶けたマグマ溜まりがあると考えられています。

 そして、このマグマ溜まりからは1000年ないし2000年の間隔でマグマが地上に噴出され、九重火山中心部にごつごつしたドーム状の火山体をたくさん作っています(星生山、三俣山、久住山など。そして最も新しい火山体は黒岳で今から2000年前にできたと言われています。)。

 また、17世紀中頃以降、数10年〜100年の間隔で、噴煙活動の活発化や水蒸気爆発が発生しています。