九重火山の下には約2kmの厚さで、火山岩が敷き詰められています。そして、その下には古くて固い岩石(約1億年より前に冷え固まった花崗岩。基盤岩といいます。)があると考えられています。この花崗岩の中に現在冷えつつあるマグマがあり、そこからは高温火山ガスが上昇してきています。この高温火山ガスと火山体地下にしみ込んだ雨水が地下約2km深で混合し、高温の熱水と水蒸気になり、最終的には地表から温泉・噴気として噴出しています。現在、これを九重硫黄山の噴気・温泉活動として見ることができます。噴気の一部は雨水と混じることなく地上に噴出し、500℃を越える噴気温度が過去に観測されています。